Sponsored Link
『暑中見舞い申し上げます』
戴きもの英国SS
「で、皆に送ったわけね?」
「そう。本当はハガキの方が雰囲気が出ていいんだけど…それじゃ時間かかっちゃう
し」
ユウリと姉のセイラの間には、薄型のノートパソコンがある。
セイラに画像処理の仕方と、添付ファイルの使い方を教わり、ユウリは暑中見舞いを
聖ラファエロの友人達に送ってみたのだ。
中身は、朝顔と、金魚と青空で造った添付ファイル。これはそのまま京都の従兄、隆
聖の下へハガキにして送った。送信したメールには、これに英語で意味と夏休み中の
様子をつづった文を付けてある。
同じ学年のメンバーはもとより、別れ際に自分の制服の胸ポケットに紙切れを差し込
んだ背の高い後姿を思い出して、ユウリはふと目を伏せた。
(そういえばアシュレイはイギリスにいるのかな?)
自分と同じように二つの国の血が入っている「彼」は今何処で何をしているのだろう?
「・・・リ、ユウリ!返事が来ているわよ」
「え?もう??」
一時間もしないうちに返事が来ると思っていなかったので、ユウリは驚いた。
「誰からだろう?イギリスもフランスも、まだ夜のはずだよね…?」
ある程度予想はつくが、やはり返事はシモンとアシュレイからだった。
シモンのメールには、きっと向こうでは有名な詩人の詩なのだろう夏の詩が書かれて
いた。
その後に続く文面にも、シモンらしさが現れていてユウリは顔をほころばせた。
横でセイラの眉間にしわが増えたのにも気づかない。
一方、アシュレイのメールは…

『暑いですか?だと?ふざけんな、暑いに決まってるだろ?犯すぞ、コラ』

「・・・(静かな怒りオーラ)何なのかしら?これは・・・・・・・・・・・・・・・・」
「え!い、いや!何なんだろうね??」
見た途端、アシュレイらしいやと納得したユウリだったが、それは一般論ではないこと
に思わず毒されていた自分を反省した。
「この人は同級生なの?まったく、どこの人よ」
まだ刺々しいセイラの言葉にユウリはあ、と思い出した。
「そういえば実家は香港だったような…」
と。横目でセイラを見ると哀れむような瞳と目が合った。
「そりゃあ、暑いに決まってるわ…ユウリ。夏の香港は京都の夏よりも暑いのよ?」
「え!ええええ!そうなの?」
知らなかったとはいえ、新学期になってから何を言われるか・・・とユウリは冷や汗を
かいた。
ついでに、京都の従兄からも
「暑いにきまっとるやろ!!!」
と一喝されたのはいうまでもない。
あたかまあささまより暑中見舞いに戴きましたv
天然ユウリとアシュレイの素敵な突っ込みがツボにはまってみたり(笑)
思わず番外編を書いてしまいました・・・。あたかさん、ありがとうございました!

番外編「夏の便り-sideA-&B」はこちらで>>>