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ひかりのむこう
英国SS
―はっきりいって、不愉快だ。
その言葉を投げつけた瞬間の親友の顔を見ていられなくて、そのまま背をむけた。
何故、自分でなく。
そんな事を考えている顔を見られたくなくて、呼びかける声も聞かずに、部屋に逃げ込んだ。

―全く、何をやっているんだ・・・?僕は。
消灯時間。
当たり前のように、眠れない。
ユウリがアシュレイと霊廟へ―。その事実を聞いた瞬間頭の中が真っ白になってしまった。
結局、自分には何も出来ずに、それなのに守護者などと呼ばれている。
ユウリはユウリで不安定だ。流されやすい。いつも可哀想と思えばそれだけで事件に首を突っ込む。
後先など考えていない。
そこにいつもつけ込まれているというのに。気づくそぶりも見せず―。
・・・やめた。
じっと天井を見つめながら、息をはく。堂々巡りだ。
結局、どうしたって親友を嫌いになどなれるわけがないのだから。
月の光が、刺すような色の輝きを放ってカーテンの隙間から入り込んでくる。
『月は二面性を持っている・・・光と闇。がその光に照らし出されたものは、本物―』
何かの本で読んだ一説が浮かんできた。
―何だったかな・・・。
思いながら、何気なく目線を動かすと、忙しい時間の間に溜めた資料の山が飛び込んできた。
そのせいで余計に話す時間がなくなってしまったりしたのだが。
『真実は、いつも、だた一つだけ・・・』
不意に浮かんできたその続き。
―やれやれ・・・
結局、折れるのは自分のほうらしい。