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白昼夢
英国SS
「―え?なんで!?」
ユウリはぷうっとふくれた。いつもはついていっても文句は言わないのに。
構ってももらえないけど。
すると、年上の従兄弟はふっと微笑んで―
「よしよし、いい子やなあ、ユウリは」
うんうん、と頷きながら黒髪をなでてきた。いつもはこんなことしないのに。
また丸め込まれると思いつつ、それでもユウリは抵抗しなかった。
―普段は冷たいくせにさ・・・。

++++++++++

・・・お・・・ウリ―おい、ユウリ!
「え・・・え!?」
急に耳元で名前を呼ばれ、ユウリはびっくりしてとびあがった。反動でよろめきそうになるのをなんとか堪えていると、
「何ぼーっとしてんだ」
―そのうち迷子になるぞ。
にやにやしているアシュレイの目が飛び込んでくる。
迷子?そんなことはない。だってここは自分の部屋の前で―寮に帰る途中、茜色に染まった夕日が色を増したのだ。それは、ちょうどあの時の―って。
そこでユウリははたと気づいた。
どうしてバカにした顔のアシュレイは『部屋の中から』顔を出しているのだ・・・?
「―え・・・えーと・・・」
ぼうっと昔を思い出している間に変なことになってしまったらしい。
「―俺はいつでも大歓迎だけどな」
さらににやにやするアシュレイに、ユウリは慌てて言い切った。
「け・・・結構ですっっ!」
火照っているであろう顔を見られないように、さっと背を向けた。