―エドモンド・オスカー。
あの最低最悪な悪魔の手先に先をこされた。
よりによって僕と同じことを考えていたなんて!!
いや、言われなくても解る、そうに決まっているのだ。
僕なんか、僕なんか、「押しかけ雑用係」という名目が必要なのに、あのオスカーときたら用事もないくせに、いつのまにフォーダムの隣にいるのである。
全くもって許しがたい。
職権乱用だ。越権行為だ。
大体、いつも側にいるのだから、こういう時くらいいたいけな下級生に譲ってやろうとかいう心の広さはないものだろうか。
―あの卑劣で非道できっと血なんか一滴も流れていない冷血人間の鼻を何としてでもあかしてやらないと気がすまない。
早い話、ただ単に悔しいだけなのだが、それを認めてしまうとなんだか落ちつかない気がするのでしない。
ぜっったいにあの鼻をあかしてやるんだから!!
そう心に誓いながらありったけの文句を並べ立てていると、不意に上級生に呼びとめられた。
「―なんだか、よく解らないんだが、オスカーが・・・『十年早い』と伝えてくれって―」
最後まで聞いてはいなかった。
あの魔王の手先はよりにもよって―!!
きっと今頃は―フォーダムと仲良くやっているのだろう。
許せない。絶対に許してはいけない。
下級生を踏みつけにして笑っているような所業を放っておけるわけがない。
ええい、こうなったら―!!
・・・その後、オスカーの「悪魔のような所業」をシモン・ド・ベルジュの前でぶちまけたところ、うっかり口を滑らせてしまったシリトーは、逆に大目玉を食らうことになるが、それはまた別の話。
--------------------------------------------
こちらもお初のシリトー。mixiに載せたやつに2行ほど加筆しております。
したたかさも可愛く見えるキャラが好きなのです。オスカーとの漫才な会話も見たいなーという思いで書きました。
少しでも可愛く思っていただければ本望です(笑)